Nov 11, 2019

Spotifyとローカル音源とラウドネスの話

おことわり
私は音響諸々についてド素人です。
したがって、用語の使い方や諸々への理解はガバガバです。
あしからず。



Spotifyとローカル楽曲


Spotify Premiumを使い始めてから、今までシコシコ集めてきたCD音源というのをほとんど聴かなくなってしまった。
というのも、聴きたい曲は“粗方”揃ってるし、強力なサジェスチョン機能や有志制作のプレイリストなどがあまりにも快適だからである。
当初は僕の“プライマリー”である水樹奈々が入っていないなど色々としんどさがあったが、今や水樹奈々も全曲入り、いよいよSpotifyで困らないというのが現状である。
……とはいえ聴きたい曲が全部Spotifyにあるわけではないので、聴くのを諦めるか聴くために何か手段を講じる必要がある。
※つい先日までは大人しく諦めてたのだが、ここ最近はちょっとそういうわけにも行かなくなった。冴えカノFineのせいでサブスク入りしてない冴えカノ関連楽曲(春奈るな・沢井美空・妄キャリの各曲は入ってるけどキャラ名義のものが皆無)を聴きたくなってしまった

手段はいくつかあるが、まず1つがSpotifyと従来のプレイヤー(PCならFB2K、携帯ならPOWERAMP)を併用するというもの。
これは確実ではあるが、とてもスマートじゃない。
僕は基本的に音楽聴くときBGM的な流し方が多いので、プレイヤーが別れてると横断的に再生されないし(当然)、プレイヤーをこまめに入れ替えるなんてこともしないので、結局片方しか聞かなくなるのである(その結果Spotifyしか聞かなくなった)。

そして2つ目がSpotifyにローカル音源を放り込むというもの。
Spotifyにローカル音源をインポートする機能があることは知っていたが、使い始めにちょっと試してみて色々と不便だったのもあり、ずっと無いものとして過ごしてきた。
しかし、1つ目の手段(プレイヤー併用)を使いたくない以上、こちらの手段でなんとかするしかないのである。

Spotifyのローカル音源インポートの問題点は、インポートした音源を全デバイスに配信(?)することができないことである(Apple MusicとかGooglePlay Musicはできるらしい)。
つまり、PCと携帯それぞれに音源を放り込んで、それぞれのアプリからインポートを掛けないといけない――とちょっと前までは思い込んでいた。
実は一手間二手間掛けることによって、自動ではないもののローカル音源を他デバイスに転送?配信?できるようである。

手段としては

  1. PCなど母艦になるデバイスで専用のフォルダを作り(作らずにMusicフォルダ全部放り込むとかでもいいけど曲数増えるとカオスになるので非推奨)、そこにSpotifyに入れたいmp3データを放り込む
  2. Spotifyアプリから1.のフォルダを指定し、インポートする
  3. (PC版の場合)左メニューのMY LIBRARYの中に「ローカルファイル」というのが現れるので、そこから全曲を選択し新しく作ったプレイリスト(同期用に使う)に放り込む
  4. 携帯など他デバイスでSpotifyアプリを開き、プレイリスト一覧から3.で作った同期用のプレイリストを選択、「ダウンロード済み」のスイッチをONにする
  5. すると(同一ネットワークだと直接、そうじゃないとSpotifyの鯖経由?)で音源が降ってくる
といった感じ。
まあここまではググったら出てきたので試したらその通りできたというだけの話。

もっとも、ローカル音源の扱いはやっぱりイマイチで、何故かPC版からだとLikeができない(携帯からはできるのに……)とか、ローカル音源はアーティストやアルバムごとに表示ができない(前出同期用プレイリスト内でソートとフィルタリングはできるのでそれを駆使するしかない)などなど、謎の挙動は多々ある。
けど、とりあえずサブスク音源とローカル音源を混ぜて再生することはできるのでよしとする。


ラウドネス問題


ここで新しい問題が出てくる。
音量の問題である。
音圧戦争なんてのが開戦してからかれこれ10年以上経つようだが、最近動画配信や音楽配信の各サービスではラウドネスノーマライゼーションというのが流行っているらしい。
対象の音源をサービス側で一括して音量を揃えちゃおうという奴である。

Spotifyにもその機能があり、設定画面からONにしておく(デフォルトでON)と、-14LUFSだかにノーマライズされて再生される。
日本で流通してるCDは大体ラウドネスがヤバいことになってるのでほとんどの曲はCD状態より音量が下がって再生されることになる。
これはこれでいい機能なんだが、ローカル音源を混ぜたときに困るのである。
そう、SpotifyのノーマライゼーションはSpotifyが配信する音源にしか適用されないのである。
つまり、無加工のローカル音源を混ぜるとかなり音量が違う。
いちいちプレイヤーのボリュームを弄りたくなるレベルで。
これではせっかくサブスク音源とローカル音源をシームレスに聞けるようになったのに意味がない。


音量を揃えよう


というわけでなんとかしようと色々と試してみた。

ラウドネスノーマライゼーションと聞いてまず思い浮かぶのがReplayGainである。
FB2Kにも内蔵されており、CD音源でラウドネス管理するならまずこれになるだろう。
ちょっと調べてみると、Spotifyのノーマライゼーションも技術的にはReplayGainを使っているらしい。
というわけで、

  1. Spotiy用の音源にReplayGainのゲイン情報を書き込む
  2. 1.でダメだったら音源自体をノーマライズしてしまう(どうせ専用フォルダに隔離しているので非可逆な操作でも困らない)

を試してみた。
結果としては、1.はダメだった。
どうやらローカル曲の場合はタグにゲイン情報が入っていようがそれを読んでくれはしないらしい。
そして2.はなんかローカル音源の方が音量が小さくなる……。
どうやらターゲットとなるゲインがズレてるらしい。

というわけでさらに色々調べると…

  • ReplayGainでの基準ゲインは89dB≒-18LUFSである(FB2K上の設定画面でもそうなってる)
  • 前述の通りSpotifyにおける標準ラウドネスは-14LUFS

つまり上の2.でローカル音源の方が小さく聞こえてたのは、-14LUFSにノーマライズされたSpotifyサブスク音源に対して、自前ノーマライズした音源は-18LUFSになってたから、ということらしい。
そして、|1dB|=|1LUFS|(この書き方はとてもよくない気がする……)らしいので、(-14LUFS)-(-18LUFS)=4LUFS=4dB(この書き方もとてもよくない気がする)であり、FB2KのReplayGainでノーマライズするときに設定値を89+4=93dBにすれば音量が揃う……はず。

そして検証の結果、上記の通りReplayGainで93dBにノーマライズした音源とSpotifyのサブスク音源で聴感上の音量を(大体)揃ってることを確認できた(同じ曲で比較してないからアレだけど)。

ここまで書いといてなんだが別にSpotifyのノーマライゼーションをOFFにすれば大体問題なくなるんだけどね(途中で気付いた)。
せっかくなので当面は93dBノーマライズの方向性で行くけど……。

というわけでSpotifyにローカル音源を放り込んだときの話。
では。


参考





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