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名取さな 1st Live サナトリック・ウェーブ

名取さなの1stライブ「サナトリック・ウェーブ」(昼の部)に行った。

先の記事で書いたとおり最悪のタイミングで骨折なんてしまったため、そもそも会場にたどり着けるかすら怪しかった。幸いにもギリギリのタイミングで足裏の添え木が外れ、ある程度歩けるようになったのでなんとか六本木に到着。整番の良かった同行者が柵ポジを取っておいてくれたのもあって、足への負担は最小限の状態で臨むことができた。大いに感謝。俺のせいで一緒に行く予定だったWECジャーになってごめんね。

名取さなは2018年から知っていて当時はそれなりに配信を見たりもしていたが、2020年以降ほとんどVTuberを見ていなかったというのもあり、最近はファンアートをリポストしたりごくたまに配信を聞いたりするぐらいだった。リリースされたオリジナル曲も「アマカミサマ」ぐらいでアップデートが止まっており、新しめの曲はライブに行くことが決まってから聴き始めたぐらい。それでも好きなVTuberを挙げろと言われたら間違いなく上位に来るぐらいには彼女のキャラクターも声もビジュアルも好き。

実はVTuberの音楽イベントには少し苦い思い出がある。2019年10月、にじさんじのフェスイベント「にじさんじ Music Festival」に行った。5年前のネガティブな感想をここに書いても仕方ないので割愛するが、主に演出面で色々と思うところがあり「ん~、Vの歌イベはもういいや」という気持ちで帰路についたのを覚えている。というのもあって、今回の「サナトリック・ウェーブ」も若干の不安を感じつつ、「まあでも曲は好きだし楽しめるやろ」ぐらいの気持ちで臨んだ。

入場するとステージ上にはバンドセットが組まれ、その後方上部には大型のビジョンが据えられており「ここに映るのね」というのは容易に想像ができた。そして開演、バンドメンバーに遅れて名取が入場してきたときに度肝を抜かれる。「やば、“いる”じゃん」と声が出そうなぐらい、スクリーンに映る彼女の姿はリアルだった。

会場の常設なのか今回のために建て込んだのかは分からないが、ビジョンは少々特殊な構造になっておりセンター部だけ一般的なLEDビジョンとは明らかに違う高精細なビジョンとなっていた。非常に高度なライティング演出も相まって、そのまま画面から出てきそうな立体感。特に、背景にMVが流れる一部の曲では、本当にスクリーンの前に立って歌っているように見え、あたかも普通のライブに来ているかのような感覚に。バンド演奏との同期どうやってるんだろう…とか色々メタい考察もしつつ、演出面では終始圧倒されるばかりだった。

昼の部M-1は「惑星ループ」。MCでも言及があったが、名取さなとして初めてカバー歌唱した曲である。もちろん動画公開当時のことは覚えている。デビュー曲とは少々毛色は違うものの1stライブの始まりとしては最高の選曲だろう。今回はカバー曲含めて全曲がバンドアレンジされており、とにかく本当にかっこいい。ライブに向けて制作されたであろう新曲たちは元からバンドサウンドになっているから尚更である。コーレスが楽しい曲が多いのも嬉しいポイント。M-2「ファンタスティック・エボリューション」、M-3「PINK,ALL,PINK!」、M-4「だじゃれくりえいしょん」、M-5「アニマルま~る」までコーレス祭りで本当に楽しかった。

M-9「オヒトリサマ」は今までの楽曲にはなかったゴリゴリのロックサウンド。一聴したときからライブで聞きたすぎる曲だったが、当然素晴らしく高まることができた。サビ前のデッッデッッデッッで首がちぎれそうになるぐらいキメた。かわいい曲からかっこいい曲までしっかり歌い上げる彼女のポテンシャルの高さに驚くばかり。そして本編ラストM-14「足跡」、これも予習時に聞いて「好き!」となった曲。曲調もテンポも非常にライブ映えするもの。そして大サビには4+1連の跳びポが! この跳びポについては本人が配信で言及していたのもあり、柵をフル活用して跳ばせていただくことができた。ふくらはぎが攣りそうでヤバかったが、今のところ折れた骨は大丈夫そう。

本編14曲+アンコール2曲、歌唱はもちろん、MC(オタク弄りとか)も慣れたもので大満足の2時間だった。VTuberとしてデビューして7年(!)、ここまで完全にセルフプロデュースを貫き、満を持しての1stライブ。文句の付けようがない、素晴らしい時間。

そのままの勢いで夜の部の配信チケットも購入し、帰りの電車の中で見た。途切れたり画質が悪かったり色々アレだったので改めてアーカイブを見返したいところだが、2点だけ。まず、「アマカミサマ」が救われていて本当に良かった。楽曲に罪はないですからね。そしてもう1点、「面影ワープ」はずるい。ぶっちゃけ昼の部のカバー曲は惑星ループ以外知らなかったんだが、流石にこれは配信見ながら声が出た。アンセムすぎる。てかセトリほとんど変わっててすごい。

唯一運営に文句を言うならば……当日物販はもうちょっと在庫を確保してほしかった。若干寝坊したのもあって現地に着いたのは10時半頃だったが、その時には既にTシャツXLが完売。まあまあ並んで売り場にたどり着いたときには、Tシャツ全サイズとタオルが完売。サイズの兼ね合いのあるTシャツはしょうがないとして、タオルぐらいは潤沢に用意してほしいもの。地方から朝発で来た人何も買えないよ……(事前物販使えというのは本当にそう)(完全に忘れてた)。今回のライブはキービジュアルやグッズのデザインがすごくイケてるだけに残念。

物販CDもすごくいいです。今日発表された新曲が収録されている+今回用にバンドアレンジされた曲の「スタジオ収録」音源が何曲か入ってる。ライブ盤はよくある(これはこれで制作されるらしい、素晴らしい!)けど、ライブ用にアレンジした曲のスタジオ盤は聴きたくても中々聴けないもの。ライブ版エタブレのスタジオ音源聴かせてくれよって10年ぐらい言ってる。

最後に。(ずっと追えてるわけじゃないけど)名取のことを好きでよかった、そう思わせてくれる1stライブでした。2ndも行くぜ。

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