CPUを衝動買いしてしまった。思えば5600G→5700Xも衝動買いみたいな感じだったけど、今回もまた衝動買い。首都高バトルのせいでPCスペック上昇欲が高まっていたがグラボはRTX5070(Ti)やRX9070(XT)の発売を控えバッドタイミング。というわけで安さに飛びついて買ったものの、最新と比べるといろいろ(主にベンチマークが)見劣りする5700Xが更新の検討対象に。とはいっても、AM5に行くには先立つものが心もとない……そんな中目に飛び込んできたのが5900XTだった。
Ryzen 5x00のXT型番に対して「単なるリネームだろ」という認識しかしていなかったが、よく調べてみるとクロックアップしてたりと、多少なりとも手が入っている様子。そして5900X→5900XTに限って言えば、12C24Tから16T32Tへ物理的なアップグレードが施されている。それでいて、価格も発売当初比でかなり落ち着いてきて最安5万円強。安くね? 偶然にも身内のPCオタクが5900XTで1台組んでいる最中だったというのもあり、気が付いたらポチっていた(5700Xが1.5万ぐらいで売れる読み)。
![]() |
Utilizationに注目 |
とりあえず電圧を削るかとAMDのPBOでAll Core -30にしてみる(バカ)。ベンチ中の電圧は下がりちょっとベンチは伸びた。が、アイドリング中の異常発熱は変わらず。その日は諦めてそのまま寝たが、一晩中アイドルで放置しててもHWMonitor 読みで最低55℃とかそんな感じ。冬場でこれはきつい。Package Powerも最低60Wとかだし……。
翌日仕事をしながらいろいろ調べたり調べてもらったりする中で、分かったことがいくつかあった。
- Windows 11の電源管理との相性が良くなく、電源オプションの中にある「最大のプロセッサの状態」を100%から99%にすると治ったというもの。これは5900XTではなく5900Xでの症例をRedditやTwitterで見つけることができた。
- AMDのCPB(Core Performance Boost)が悪さをしているという説。これは特定のCPUに限らずRyzen全般の情報として出てくる。この場合、CPBと合わせてPBOもDisableにすることで定格で使おうというのが解決策となる。
![]() |
最大のプロセッサを99%にした瞬間に崖発生。クロックは定格張り付き。 |
結論からいうと、悪あがきをしているうちに治ってしまった。多分電源オプションの設定を初期化したのが効いてるっぽい。従来高パフォーマンスを適当に弄ったのを使っていたが、それをバランスに変更し、さらにバランスの中身を初期化したあたりで急に電圧もろもろが落ち着いた。そのままベンチを回すと、定格ではないもののちょっと物足りない感じ。調子に乗ってPBOの設定をいじって再チャレンジ。PBO Enable (CO All Core -30)に加えて、よくわからんままFmax EnhancerというのをEnableにしてみた。
![]() |
中央付近の崖はCinebench終了の瞬間。右側の崖は無操作で少し放置した状態 |
アイドルの温度電圧は問題なさそうなのでベンチを回す。なんと全コア4.7GHz近くでブン回り始めた。電圧は1.2Vぐらいで安定。その分発熱(80℃位)と消費電力(190W)はなかなかの感じになってしまったが、16コアをカチ回してこれなら文句はない。多分Fmax Enhancerが効いてるっぽい。ベンチスコアも過去最高を記録し、ベンチ終了後は平和な温度に。ようやく理想的な動き方になったところでこの記事を書いている。現在53℃。アイドルにしてはちょっと熱いが、常駐アプリ山盛りで音楽鳴らしたりしてる状態であることを考えればまあこんなもんだろう。無操作で放置すると40℃まで落ちるのでこれなら問題ない。
というわけで、久々にPCオタクっぽいことをする羽目になったことの備忘録でした。あとは電源とグラボを買い替えればこのPCは完ぺきになるはず。というか電源さっさと買い替えないとやばいね。660WしかないのにCPUとグラボがともに200W近く食うので同時にフルロードになったら多分落ちる。グラボは9070XTかなあ、AMD信者のつもりはないけどNVIDIAどうせ高いしどうせ買えないし…。3月が楽しみ。